タツノオトシゴ その魅惑の生態

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タツノオトシゴの魅力に迫る

 

こんにちは!タツノオトシゴです。

今回はタツノオトシゴについての特集です!

僕は子供の頃から水族館が大好きでよく行っていたことや、一時期、海水魚を飼育していたことから、水棲生物には特別な思い入れがあります。その中でも大好きなタツノオトシゴの魅力と生態についてまとめてみました。

およそ魚に見えない神秘的なフォルム、ゆらゆらと泳ぐというよりは漂うような泳ぎ方、驚愕の繁殖方法等、不思議な魅力を持つ水棲生物のタツノオトシゴ。

 

この記事を読めばタツノオトシゴの見方が変わるかもしれませんよ。

 

和名:タツノオトシゴ(竜の落とし子)だけど…

 

まずはタツノオトシゴの名前について触れたいと思います。

色々調べていくと、『ヨウジウオ科タツノオトシゴ属』と分類されています。つまり、マグロやイワシと同じ魚の仲間なんですね〜。

ヨウジウオ科タツノオトシゴ属の学術的名称はHippocampus(ヒポカンパス)と呼ばれます。語源はギリシャ語のHippos(馬)Campos(海の怪物)から由来するそうです。。あの容姿でデカいサイズだったらこの命名も理解できるけれど…。怪物っていうのはなんだかな〜。

ちなみに日本では形態が空想上の「竜」の子供を想像させることから「竜の落し子」と呼ばれていますね。日本人は浮世絵とか江戸時代の絵師の作品なんかでも独特の解釈とセンスを持っているので、こういうセンスは好きです。

中国では海馬(かいま・かいば)英語ではシーホース(Seahorse)と呼ばれているので、世界的には馬に見えるみたいですね。

空想上の生き物を学名にするのはけしからん!ということでしょうか?名前1つとってもお国柄が出るのは中々おもしろいですよね〜。

 

 

求愛と妊娠、繁殖・出産方法がかわいすぎる

 

水族館なんかに行ってタツノオトシゴコーナーに行くと海藻に尻尾を巻きつけてユラユラしている姿を見ると思う。

泳いだとしても、餌を食べる時なんかにフワ〜っと軽く泳ぐぐらいなものだ。魚に見えないのも無理はない。

その昔、19世紀頃の学者達はタツノオトシゴをどう分類していいかわからず、昆虫に分類していたらしい。

やっぱりヘンテコですね。

でもタツノオトシゴの生態を語る上で一番興味深くおもしろいのは、その繁殖方法にあると思っています。

僕たち人間も含めて、多くの生物はメスが出産を行うのが一般的です。

しかし、タツノオトシゴはオスが出産をします

出産すると言っても、出産に纏わる一連の流れをオスが行うわけではなく卵はメスが産みます。

何言ってるかわからないと思う方もいるかと思うので解説します。

 

 

タツノオトシゴ共同出産までの流れ

 

オスがどうやって子供を出産するのか?その秘密はオスのお腹にある育児嚢が大いに相関しています。

育児嚢とはカンガルーやコアラも持っている子供を育てておく袋みたいなもんです。

意中のメスをゲットして、合体したらメスが卵を産みます。ここまでは普通の生物と同じプロセス。

しかし、タツノオトシゴのメスは卵をオスの育児嚢に産み付けます。オスの育児嚢で卵から孵り孵化した稚魚を保護して、育児嚢から出産するのがオスの仕事というわけです。

つまりこれは共同出産なんですね。

この出産の時に痛みで死んでしまうオスもいるようです。なんて紳士なんでしょう!イギリス人より紳士だと思います!

共同出産なんてすごく感動しませんか?

人間のオスなんて、精子を発射したら、後は妻の手を握って、「大丈夫だよ」なんて声をかけるのが精一杯です。

それに比べたらタツノオトシゴの出産形態は実にかっこいいです。痛みを分けてメスだけに負担をかけない所がかっこいいです。

魚界のイクメンくんだ。

そんな彼らの求愛から出産まで見てみよう。

 

 

1.求愛

まずは卵を受け取る準備ができたオスがメスにそれとなくアプローチしてちょっかいを出します。メスが「あらやだ、あなた素敵じゃない」となると、尻尾を巻きつけて恋のダンスが始まります。

ちなみに、この時身体をくねらせる行動は先程説明した育児嚢に海水を入れてお腹を膨らまし、卵を受け取る準備が出来たよ〜とアピールしていると考えられています。一種のセックスアピールなんですかね。

恋のダンスはすぐ終わることもあれば3日以上も踊り続ける時もあるみたいですよw

2.産卵

恋のダンスを終えると2匹は海藻を離れ、浮上してお腹とお腹をくっ付けて合体します。

この時の合体がまたハート型に見えたりしてかわいいです。あと、なんとなくエ◯いです。僕だけかもしれませんがw

 

この時にメスがオスの育児嚢に卵を産み付けます。卵を受け取ったオスは育児嚢の中で受精し、孵化するまで卵を守り続けます。かっこいいわ〜。

 

 

3.出産

育児嚢で保護された卵は2〜3週間で孵化します。稚魚が孵化するとオスは育児嚢から稚魚を出産します。この時オスは苦しそうに身体を前後させたりします。実際、出産の際の痛みで死ぬ個体もあるとか。オスが出産の苦しみを味わう変わった例の1つがタツノオトシゴです。そして、例によって、他の小型水棲生物に見られるように、稚魚達はたくさん産まれますが多くが天敵に食われる厳しい世界でもあります。野生のタツノオトシゴの出産を捉えた貴重な動画があったので貼っておきます。

 

 

 

人類とタツノオトシゴの関わり

 

こんなに変わったタツノオトシゴと人類との関わりはどうだったのか。世界中でその愛らしい見た目から水族館や観賞用ペットとして人気がある事はご存知かと思います。

日本では大きく膨れたお腹で卵と稚魚を保護する姿からか、安産のお守りとして干物を持たせる習慣があるようです。最も近年はこの文化はなくなってきているとは思うのですが、奥さんが妊婦さんでポケットから急にタツノオトシゴの干物を出してきたよ〜!って人がいたら興味深いので教えてもらいたいです。一部の地域とかでは残っているんだろうか?

また、中国やアジア諸国では大型のタツノオトシゴの種が漢方薬として需要があり、乱獲されている事実があります。保護の観点から近年では、IUCNのレッドリストやワシントン条約の付属書II(輸出入に許可証が必要というレベル)に掲載されるほどとなっているようですね。

僕もタイ旅行に行った際に、怪しげな干物を見てゾッとしました。効能は滋養強壮、鎮痛、精力増強等みたいですが僕は試したことがないです。勇気のある人、誰かチャレンジして下さい。ちなみにこれまた怪しい栄養ドリンクとかの成分にタツノオトシゴ粉末と表記してあったりするので、知らず知らずの内に体内にタツノオトシゴを取り込んでいる人はいるかもしれません。

 

タツノオトシゴ界の超希少種

 

さて、タツノオトシゴの生態と魅力を紹介してきましたが、最後にタツノオトシゴ界の伝説のタツノオトシゴを紹介します。僕が1番好きなタツノオトシゴです。それがこいつ

 

MelKro / Pixabay

venriquez / Pixabay

 

この奇妙なフォルムのタツノオトシゴはリーフィーシードラゴンと言います。

タツノオトシゴの中ではウィーディーシードラゴンと並び、名前にドラゴンが付けられた種です。しかし、厳密に言えばタツノオトシゴ亜科ではなくヨウジウオ亜科に分類されるそうで。違いがわかんねーよと思われる方に解説すると、タツノオトシゴは育児嚢で出産まで卵を育てるのに対して、このリーフィーシードラゴンは、皮膚の襞の間のくぼみに卵を保持する様式。この特徴はヨウジウオに見られる特徴なので、ヨウジウオ亜科に分類されているのだそうですよ。一般的にはタツノオトシゴのカテゴリに捉えられていますし、僕もタツノオトシゴだと勝手に思ってます。出産形態が少し違うだけですからね。

分布・生息はオーストラリアの南西部沿岸の浅い海に生息するそうで、現地オーストラリアでは切手のモチーフにもなっているそうです。また、海藻に擬態するその特異なフォルムと巧みなカモフラージュで現地のダイバーも見つけるのが困難だそうです。確かにここまで完璧に擬態されると肉眼で発見するのは至難そうですよね。

我々人類は服で着飾る事で違う自分になったりしますが、擬態生物は進化の過程で自らの身体を変態させてしまうので驚く。

世界各地の限られた水族館でも展示をしていて、日本でも葛西臨海水族館等で観覧できたようですが、小型の生餌を常時必要としたり、光に敏感であるため、カメラのフラッシュはおろか展示照明の急な点滅でもストレスを感じるなど、飼育及び繁殖は容易でないそうです。

また、人気が祟って過去にはペットとしての採集圧を受けて個体数も減り、オーストラリアでは保護対象とされているそうです。現在は学術研究目的等を除いて原則野生個体の採集は禁止されており、生息海域への潜水や立ち入りも制限されているとのこと。

いつかダイビングのライセンスを取ってリーフィーシードラゴンを見つけることが夢の1つだった僕としては潜水も制限されているのが大変ショックです。残念。

貴重な映像もいくつか見つけたので搭載しておきます。稚魚の時点で海藻みたいなのがかわいいですね。

 

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